YZF-R1(RED)
このR1は本来はF嬢の所有なのだが・・・
彼女が婚後バイクに乗らなくなったので、ウチの車庫に預かりっぱなしになっている。
「赤いR1さんに乗りたい」なんて、スタイルに惹かれて手に入れたR1だったが・・・。
その前傾ポジション疲れ、「乗れない!」と、F嬢はすぐ音を上げた。
で、購入後間もなく、ウチに転がってたパーツを流用して、あっというまにアップハン仕様に変更された。
その後、このR1は彼女に駆られ、2年続けて北海道までのロングツーリングを走りきることになる。
当時はまだ、「フェザー」なんてのも発売されていない頃。
このアップハンドルのR1の身軽さ、速さ、乗りやすさたるや格別だった。
スモールサーキットのスポーツ走行やら、走行会やらの度、友人どもが皆こぞって、このR1に乗りたがった。
F嬢も「嫌」と言えない性格で、快く貸し出す。
で、調子づいた友人どもがコカしてしまう。
犯人はO氏とウチの弟のY!
で、その度に補修するのは僕の役目・・・。
彼女が乗ってる間は、パワーがあり過ぎると危険なのでいたってノーマルだったが・・・。
僕が預かりだしてからは、もうちょっとパワーをと、ヨシムラのファンネルキットを組み込んだ。
もちろんエキゾーストもヨシムラに変更。
で、お遊びの走行会に顔をだしたり・・・(これブーツ忘れて普通のスニーカーで走ってる)
K氏に貸し出されて、北海道へでかけたり・・・
そんな案配である。
追記(2010秋):やっちゃったのねえ・・・
今年はもてぎのST600を走ろうなんて意気込んで、モテギに走行枠のない休日には、このR1を借りて、近場のショートサーキットを走り回っていたのだが、「あーあノロマなコーナーでコケてしまいました」。F:BS, R: ピレリなんてタイヤの組み合わせも良くなかった。すっかりタレきったタイヤで、ちょっと速そうなR1000を見つけ、カラカイ気味に同じラインで突いていてコケた。たった50km/hrほどで、競輪選手みたくパッタリとコケた。ついでにツナギの肩には以前から気になっていた樹脂製のカップ。あっさりと鎖骨を折ってしまった。鎖骨には結構な転移・短縮があり、バタフライもあるので、CRIFでK−Wireしてもらおう(できれば痛いの我慢して局麻で!?)」と考えていたのに、整形はプレートに固執する。ついでに術場の都合とやらで、ope日は受傷後一週間後。受傷後7日なんていったら、教科書的には、もう線維性の骨癒合が始まってる。だから・・・逃げた。ロビンソンだけを信じて保存でいくことにした。当然、今シーズンはパー。
R1もそれなりに中破して、夏の終わりになって、ようやく修理に取りかかった。転倒前より良い状態に戻してあげること。これが壊したバイクに対する一番の罪滅ぼしとなる。
で、赤の外装は赤の外装でF嬢にバイクを返す時に、着せ替えられるよう補修しておいて、「当面はレーシーにいこう」なんて案配で下の画像のように、ロッシっぽく、変身することになった。
フェアリングとテールカウルは、中国製の格安ABS製品。驚く程に値段は安いが、装着には根気づよい加工と膨大な時間が必要。Fフォークはオイルを交換し、微妙に偏心のあったF・アクスルシャフトも交換。ライトステーは補修の上、再利用した。修理のついでに組み込んだパーツは以下の通り。
こちらはSTMのスリッパークラッチ。製品の質はイタリア製にしては上出来。インストールはいたって簡単なのだが、紙切れ一枚のマニュアルには、イタリア人の書いた英語と、その横に殴り書きされた”てにおは”のなってない日本語訳。これを理解するのに苦しんだ。
上記の画像はそのSlipper Clutchの品番。
+4度のイグニッションアドバンサー。ミハラプロジェクトは滅びてしまったので、海外製を調達。
MJNキットを組み込んだノーマルキャブは再セッティングして、215(220)/17.5。215番手なんてジェットはほとんど”筒抜け”。MJNはニードルの穴が噴射量を絞っているので、MJを5番10番変えたところで、大して吸い出されるガソリンの量は変わらない。「MJNはセッティングの許容幅が広い」なんて言う人もいるが、逆手にみれば、MJだけ30番手変えても、普通のニードルの10番手くらいしか変化しない、ということ。MJとニードル穴の双方で吸い上げ量が絞られる構造を考えれば、当たり前のこと。
99年式までのR1に今でも乗ってる人は、上の画像の白カプラー部分は要確認。このカプラーにはジェネレーターからの三相の電力が入り、レギュレーターへと続くが、どういうわけかこのカプラーを挟んで線径が異なる。細いのはレギュレーター側で当然この部分が熱を持つ。ギボシも経年変化で表面が酸化し、接触不良気味となり発熱する。自分の車両は配線の被覆が三本とも溶解し、所々銅線が剥き出しになっていた。レギュレーターは勿論正常。いたしかたなく、このカプラーからレギュレーターまでを高容量の配線で張り替えた。リコールの話は聞かないが、設計に際しての配慮が足りない。2000年式以降はハーネスの取り回し自体が変更されている。