遺憾ながら堅いことを少々

 

W1SA

 

2009年夏の追記

 多忙にかまけて放りっぱなしにしていたサイトなのですが、今春、某雑誌社から取材申込の御連絡をいただきビックリいたしました。お申し入れに関しましては丁重にお断り申し上げました。試みに「開陽台」なるキーワードで某サーチエンジンで検索をかけると1ページ目に表示されてしまいました。これは管理者当人にとっては「喜び」というより「憂慮」の種に他なりません。なぜならば「開陽台」なる地には、自分同様、沢山の思い入れのある方々がいるに違いないからです。人の価値観は多様であり、自分とは異なった「開陽台」との関わりの歴史、考え方、更に敷衍しては人生観、をお持ちの方が多々いらっしゃると存じます。
 2007年夏の北海道ツーリングの際、開陽台を舞台にして、ある出会いと別れがありました。それを契機に、「開陽台」をコアとして、自分にとっての北海道、自分にとってのオートバイツーリングをWEB SITEという形で整理してみようと思いついたのでした。”kaiyoudai.com"なんてURLを安易に思いつき、「Whoisしてみる」と取得可能なので、極めて安直にこのサイト名に飛びつきました。しかし、”kaiyoudai.com"だからといって、「開陽台」の何を公に代弁しているわけではありません。このサイトにあるのは開陽台・北海道ツーリングに対するコンセンサスではなく、単に私的な耽溺で、「開陽台」に思い入れのある他者にとっては浅薄な内容に過ぎないものです。
 自分は「旅の出会いは旅の途上で終わるもの」と割り切っているタチですので、古参組でも新参組でもなく、いかなるコミュニティにも属しません。出版にも写真にも広告にも生業としては関与いたしておりません。
「開陽台」に深い思い入れのある方がいらっしゃって。”kaiyoudai.com"なる名称の使用を快く思われない場合もあるかも知れません。この際は、上述のような次第、御一笑の上、御放念いただければ幸いです。寧ろそのように開陽台に思い入れ深い方が多々いらっしゃれば、これは逆に、僕にとって喜ばしい出来事と考えねばなりますまい。
 ただし、地方自治体や同地の住民からの、現実的な利害関係に基づく苦情は、これとは別次元のものです。丘は何よりも、中標津町と住民の方々のものですので、このような場合には、直ちにサイトを閉鎖してしかるべきと考えております。
 以下に付記するのは、ただ堅苦しいばかりの注意事項で、「良識ある人間同士」が「誠実に互いを尊重しあう」限りにおいては単なる蛇足にすぎません。昨今の風潮に漂う悪意から、自分の身を護る盾だけは張り巡らしておきたい、ただそれだけの事です。

 

当サイトの内容について

 当サイトは全くもって私的に運用されており、一切の営利的行為を目的としておりません。また、「開陽台」等種々の固有名詞の使用や、交通・運輸・宿泊等に関わる記事は、一切の中傷や宣伝を目的といたしておりません。当サイトにおける、これらの固有名詞・情報の流用は、個々の関係省庁・企業による使用許可を得た上のものではございませんが、私的な運用を旨とする限りにおいて、当事者の保有する権利を侵害しないものと判断いたしております。
  但し、それぞれの固有名詞・情報に関する権利を有する当事者より、当サイトの記事に対する御指導を頂戴した際には、速やかにそれに対応させていただく所存です。該当の場合は下記メールアドレスまで御一報いただければ幸いです(メールアドレスは悪用されることを避けるため画像化されております。また該当メールアドレスはいわゆるフリーメールアドレスより送信されたEメールを全て拒否いたしますので御了承願います)。
 尚、これらの権利の行使に関与しない第三者の批判的な御意見に関しては拝聴する所存はございませんので、不要な御連絡等は御慎みいただきたく存じます。

メールアドレス

 

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 当サイトへのリンクについては、それを拒否する正当な理由を申し上げることは困難ですので、自由に設定していただいて差し支えありません。但し、世間の矢面に立つことも、価値観の異なる人々に揶揄されることも、管理者の本意とするところではありませんので、その点をお察しの上、可能な限り御遠慮いただければ幸いです。また、以下の項目に該当するようなサイトからのリンクは謹んでお断り申し上げます。

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優しい言葉で言い換えて

 雑踏も渋滞も嫌いなので、人の集まるところに行くのは避ける。話題の噛み合わない人たちに誘われても呑みにはでない。したり顔で感情的なコメントを口にする節操のないニュースキャスターには耐えられないからテレビは見ない。ネットに流れるニュースなんて「大衆による恐怖政治」みたいなものだから絶対クリックしない。世間さまには極力かかわりたくないし、意見されたくもないから、自分から敢えて苦言も呈さない。
 出会い系サイトなんて、飢えた獣のルツボみたいだから近づかない。SNSのコミュニティにくだらない書き込みをしているくらいなら、残業してた方がマシだ。
 そんな唐変木な自分にとって、理解しあえる他者を探しだそうとすることは、たった一粒しかない砂を探して、世界中の砂浜という砂浜を渡り歩くくらい愚かなことだとわかっている。それでも、たとえば「ネットサーフィン」なんていう言葉がまだ死語になっていなかった頃、僕等がインターネットに期待していたのは、それを可能にしてくれる力だったような気がする。
 そこにあるのは、完全に双方向性でも一方通行でもない、1.5方向性で、不揃いな心地よさだ。だが、その心地よさへの甘え方を間違えると、「思いついたことはなんでも言ってしまえ」「言った者勝ち、言わないもの負け」といった安易な風潮におぼれることとなる。
 僕自身、目立たない一粒の砂として、やはり目立たない一粒の砂にすぎない誰かと、束の間ふれあうのを待っている。僕が喋るのは、もはや語る人の絶えつつある少数民族、あるいは辺鄙な地方の言語に過ぎない。それでも、その言葉を解する誰がが居て、他の誰にも教えたくないお気に入りの本を時折読み返すようにして、このサイトに遊びにきてくれれば幸いに思う。
 以下に引用するのは、僕の大好きな童話作家が、自身の詩集の「あとがき」として記した文章である。彼女の詩集のようなサイトでありたいと願う。

 

 手の中に入りやすい軽い本にしよう、と考えたのは、わたしがよく本を持ち歩いて読むからだった。好きな詩集のふちは、みなフェルトのようになっている。詩は地図だと思う。詩のことばそのものは、ただ文字がまばらにならんでいるだけのもの。地図がそこへ行くひとにしか意味がないのと同じだ。でも、そこへいってみようというひとがあらわれると、地図は急に息を吹き込まれ、きれいに曲がった道や聖らかな切り通しや、秘められた沼のありかを教えてくれる。
 ここに徴した幾つかの詩篇も、わたしにとってはその時その時にこころの安心を得た、ふいの切り通しや澄んだ沼だった。
 森の息の中を歩くと、帰り道にはすっかり元気になり、地図は角がとれて柔らかくなり、ポケットにねじ込まれ忘れられる。そんなふうにこの本を読んでくれるひとがいたら、どんなにいいだろうと思っている。

                                   片山令子 「夏のかんむり」 村松書館 1988

 

 

 




 

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